テレビの影響力はかなり小さくなったのか?| 東京都知事選でどう考えても有利な鳥越氏の雲行きが怪しい

最近は、ネットとテレビで反応が全然違うなんてことも珍しくありません。ネット上でボロクソに書かれている事でも、テレビでは好意的に伝えられたりすることがあります。もちろん、その逆も。

ただ現在までのところ、ネット世論とテレビを比べると、テレビの方が影響力が強い印象です。分かりやすいのは2014年の次世代の党の衆院選での惨敗でしょうか。19議席から2議席に議席を減らした選挙ですね。

ネット保守に媚びて負けたという説も

この惨敗にはさまざまな要因があるでしょうが、保守的なネット世論に迎合して右傾化しすぎたのが敗因であると分析している人もいます。ネットで保守層の支持を取り付けるために右傾化しすぎたことで、それ以外の層から完全に見放されてしまったという分析です。ネット保守が右より過ぎるので、穏健な保守層の多がついてこなかったわけですね。

この結果から推測されるように、実は、ネットで声が大きい人たちは、必ずしも世論を代表していない可能性が大きいのです。そんな彼らが騒いだところで、テレビの影響力にはかなわないというのがここまでの構図だったというのが私の認識です。

もちろん、マスメディアの影響力は以前とは比べ物にならないくらい小さくなっているのだとは思います。ただ、それでも、ネットでうるさい人たちと比べれば確かな影響力があるわけです。

テレビは鳥越一食でした

ところが、そんな印象が少し変わったのが、2016年の東京都知事選です。候補者が決まった段階で、鳥越氏がダントツに強いのではないかという印象を持ちました。

出馬の段階で鳥越氏有利と考える理由は、誰の目にも明らかでしょう。まず野党4党の支持を取り付けたのが大きいですよね。4党からバックアップがあれば、それだけでかなりの票が読めるはずです。その上、対抗馬とみなされる増田氏と小池氏は、自民党を割っています。敵が自滅してくれたような状況なわけです。

これだけでも圧倒的に有利なのに、その上にテレビは鳥越氏の見方でした。候補者同士の討論会で鳥越氏がほとんど答えられなかったにもかかわらず、なぜか好意的なフォローが多かったようです。分からないこと言ったことをほめる人まで出てくるという、不思議な状況でしたね。

例えば、次のような発言がありました。

東京都知事選に出馬するジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)を「軸が乱れていない。勉強していないことをちゃんと言えることにすごさを感じる」と絶賛。共演のオリエンタルラジオ・中田敦彦(33)も「好感が持てる」と同意した。1

軸が乱れていなくても、最初から角度がおかしかったらまともに機能しないと皮肉の一つも言いたくなるんですけどね。まあ、テレビでは、こんな感じの応援団が多かったわけです。

ネット世論は鳥越氏に厳しい意見が多い

その一方でネットの反応は、鳥越氏に対して厳しいものでした。Yahoo!のリアルタイム検索で「鳥越」で検索しツイッターの反応を見てみると、かなり厳しい意見が多く見られました。体感的には鳥越氏の支持と不支持が2対8か1対9くらいの印象です。

リアルタイム検索だとツイッターの反応を調べることになるので、支持政党にかかわらず様々な人の反応が分かります。その中で圧倒的に鳥越氏は不支持だったわけですね。

という事は、客観的な情勢で見ると鳥越氏有利、テレビも鳥越氏を後押し、ネット世論だけは反鳥越という感じなわけです。

序盤は小池氏リード

これまでの常識からすると、この状況があれば、圧倒的に鳥越有利となるはずなんですよね。繰り返しますが、自分の票がある程度読めて、敵が分裂して、マスコミまで好意的なのですから。鳥越氏が負ける要素はネット世論だけなのです。

でも、驚いたことに、選挙序盤情勢の世論調査では小池氏がトップだったのです。2 鳥越氏との差は僅差みたいですけどね。自民党の支持も得ていない小池氏がトップというのは、かなり意外な結果でした。

ということは、少なくとも序盤の段階では、ネットの保守層の支持ばかりを考えていた2014年の次世代の党の選挙とは状況が大分異なるのです。実は、ネット世論は草の根レベルの支持と近いものになっている可能性があるわけですね。

逆に、野党4党が推薦をしてテレビが積極的に後押しをしている鳥越氏の現状を見ると、既存の組織やらメディアの力というのは相当弱くなっているのだと思わずにはいられません。ここまで有利な状況を作っているのに、それでもリードされているのかという感想です。

まあ、最終的にどうなるかは、今のところ分かりませんけどね。とりあえずここまでは、面白い現象が見られています。


  1. テリー伊藤氏、鳥越氏を絶賛「軸が乱れていない」オリラジ中田も「好感持てる」
    スポーツ報知 2016年7月13日 []
  2. 都知事選序盤情勢 小池氏一歩リード 鳥越、増田氏が急追
    産経新聞 2016年7月18日 []

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