新聞・テレビが信頼されていない客観的な証拠を発見

最近、若い世代ほど新聞やテレビのニュースを信じなくなっているといわれます。2017年の衆院選で自民党が勝ったのは、その表れだという意見もあります。

個人的にも、そういう傾向はあるだろうと思っていました。そして、それを裏付けるようなレポートを発見しました。

予想以上に、メディアの評価に世代ごとの差があることが分かります。

興味深いレポートを見つけました

新聞の朝刊を読む人が7割にまで落ち込み、ネットでニュースを読む人の割合を下回ったという記事が載っていました。時事通信の記事です。1

率直に言って、かなり意外に感じました。というのも、7割もの人が新聞の朝刊を読んでいるとは思えなかったからです。

そこで、ネタ元の「メディアに関する全国世論調査(2017年)」の調査をしている「公益財団法人 新聞通信調査会」のサイトに行き、実際の調査結果のレポートをチェックしてみました。

実際のレポートを見て、朝刊の読者が7割の謎はあっさりと解決されました。操作されているとまでは言いませんが、かなり新聞や通信社に都合の良い書き方をしているのです。

その他にも、色々と気になる結果があって興味深かったので、ちょっとご紹介しようと思います。

朝刊7割の謎

まず、朝刊の読者が7割という謎からいきましょう。こんな調査結果が出てきた理由は、とても簡単です。サンプルが悪いのです。回答を得た人の割合が、年配者に偏っています。

具体的には、次のような感じです。

  • 18~19歳:2.0%
  • 20代:8.6
  • 30代:13.3%
  • 40代:17.9%
  • 50代:15.9%
  • 60代:19.0%
  • 70代以上:23.3%

これを見ると分かるように、60歳以上が42.3%もいるのです。逆に、39歳以下は23.9%しかいません。そりゃ、朝刊を読む人が多いはずですよね。

調査レポートを見ると、一応は公平にデータを抽出したという主張が見られます。具体的には、「住民基本台帳からの層化二段無作為抽出法」というので選んだそうです。

ただ、ここで抽出したのが5,000人で、実際に回答したのが3,169人です。ということは、全体の約4割は回答しなかったという事です。この4割の中に若い人が多かったのでしょう。

調査方法自体には、大きな瑕疵はないでしょう。でも、それを伝える時に、サンプルの年齢が高めであることは書くべきですよね。時事通信の記事では、サラッと約7割が朝刊を読むことだけが伝えられていました。

時事通信の記者も、レポートを読んだのなら、サンプルの偏りに気づいたはずなんだけどなあ。それとも、中身を全く読まずに、筋だけ拾ったのでしょうかねえ。どっちにしても酷い話です。

年代別の新聞を読む頻度

この結果をさらに裏付けるような調査結果もあります。年代別の毎日朝刊を読む割合がグラフになっているのです。

新聞を毎日読む割合(年代別・2017)

新聞を毎日読む人って、40代でも4割いないんですね。しかも、たった1年で結構割合が減っているのが分かります。

時事通信のタイトルに違和感を感じるのも当然です。かなり新聞を読む人を多く見せようとしているとしか思えませんよね。

情報源として欠かせないのは新聞?ネット?

2017年の衆院選で、年代によって比例代表で投票した政党が大きく違う事が話題になりました。若い世代ほど自民党に投票し、年齢が上がるにしたがって与党へ投票した割合が下がるというものです。

これに関しては、いわゆる「有識者」がヒステリックな反応を見せていたようですね。テレビなどで若者批判までしていたとか。自宅にテレビが無いので、伝聞ですが。

一部の人は、情報源の違いが大きいという指摘をしています。既存のマスコミ情報しか得られない人は反自民党的であるのに対し、ネットから情報を得ている若い世代は自民党支持の傾向が強いというものです。

個人的には、おおよそこの通りなんだろうと思っていました。そして、今回の調査で、それが如実に分かるようなグラフが載っていました。

次のグラフです。

年代別、媒体別のメディアの信頼度(2017)

これを見ると一目瞭然です。

まず、40代からネットが情報源として欠かせないという人が減りはじめいますね。そして、50代以降ではすごい勢いでネットを情報源として使っている人が減っているのが見て取れます。

そりゃ、まあ、新聞やテレビ報道に誘導される形での意思決定を、しやすくなりますよね。

新聞離れが止まらない

色々と興味深い調査結果が出ているのですが、最後に若年層が新聞情報では満足していないという決定的な証拠になるグラフを紹介しましょう。年代ごとの新聞に対する満足度の分布です。

新聞に対する年代別の満足度(2017)

これを見ると分かるように、新聞は若い層を満足させれてはいません。明確な不満ではないですけどね。満足させている割合は、30代まではいずれも3割弱です。

不満が少ないからそれでいいのかというと、実はそんなことはありません。新聞はお金を出して買ってもらうものですから、積極的に評価されないとダメなのです。

このままだと、新聞の影響力は、どんどん低下していくでしょうね。なにせ、満足している世代は年齢的に考えて減っていくわけですから。

新聞やテレビの関係者は分かっているはずだよね

こうした状況を、テレビや新聞の関係者は分かっているはずですよね。テレビは視聴率が全体的に落ちていますし、新聞は部数が減っていますから。

それに、この調査をした「新聞通信調査会」というのは、通信社がらみの団体のようですしね。共同通信の関係者が、理事にたくさん名を連ねていました。

率直に言って、これだけ興味深い調査なのに、時事通信しか報じていないのにも違和感を感じます。

  1. ニュース、新聞よりネットで=初めて逆転、朝刊読者7割切る―世論調査
    時事通信 1/20(土) 5:05配信 []

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