生命保険に入っている人は、契約者貸付が利用できる可能性があります。この仕組みを使えば、生命保険を解約することなく資金調達が出来ます。非常に便利な仕組みと言って良いでしょう。
しかし、この契約者貸付を使うのが常に正しいとは限りません。この仕組みの利用をやめて、生命保険の解約をした方が賢明なケースがあるのです。
契約者貸付を利用しない方が良いケースは、具体的にはどんな場合でしょうか。あるいは、生命保険の解約をした場合、保障がなくなるのは困らないのでしょうか。
保険の運用利回りよりも高い金利を払う必要がある
契約者貸付と言うのは、一般的に、保険の予定利率(契約で約束された運用利回り)よりも高い金利を要求されます。運用利回りよりも借入れの金利が高いということは、お金を借りる契約者にとって「損」ということです。だとしたら、解約して自己資金として事業資金にするというのは、合理的なのです。
もちろん、期間が短い借入れや借入額が小さいような場合は、多少損でも利用する価値があります。しかし、借入限度額いっぱいで長期間借り入れるとなると、率直に言ってバカバカしいことをしているわけです。保険会社に差額の金利を支払っているだけといっても言い過ぎではないでしょう。
借入れ額が大きい場合や、長期間になりそうな場合は、保険の解約を検討してみましょう。解約をして自己資金とするのが良い場合も多いはずです。ちなみに、解約返戻金の額は保険会社に問い合わせればすぐに教えてくれます。予定利率と契約者貸付の金利も同様です。1
解約したら掛け捨て保険に入る
保険を解約したら、当然ですが、いざと言うときの保障がなくなってしまいます。それでは困ってしまいますから、価格が安い定期保険などに入りなおすことを検討しましょう。
もっとも、積み立て型の保険の場合は、そもそも死亡保険金の額が小さいことが多いです。ですから、新たに保険に入らないという選択が出来る場合もありそうです。既に入っている掛け捨て型の保険でカバーできてしまうことも多いのです。
このあたりも慎重に検討が必要でしょう。
- 解約に関する事項を保険代理店や保険の営業に問い合わせると、色々と面倒なこともあるようです。彼らとしては解約して欲しくないわけですから、色々詮索されたり妨害をされることもあります。保険会社に直接連絡することをおすすめします。 [↩]
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