別のページでも書きましたが、個人事業主になるのはとても簡単です。行政的な届け出書類としては、税務署に開業届けを出すだけです。
しかもこの届出も、開業してから出しても問題がありません。つまり、始めようと思ったら、今すぐにでも始めることが可能です。
Contents
失敗の確率はかなり大きそうだ
ただ、簡単に始められるということは、成功しやすいと言うこととイコールではありません。個人事業主になって成功する確率と失敗する確率を比べると、失敗する確率の方がはるかに高いようです。
どのくらい厳しいかというと、個人事業主になった38%は1年以内に商売をやめてしまうのだとか。1 1年ももたずに、3分の1以上の人がギブアップしてしまうわけです。人によっては、9割が失敗するなんて言い方をする人もいます。
もちろん、「失敗する確率が高いからやるべきではない」なんてことを言うつもりはありません。ただ、上手くいかない確率が大きいことを想定しないで事業を始めるのは、楽観的過ぎるとは言えるでしょう。
失敗する可能性が大きいことは常に念頭においておくべきです。そのつもりでやらないと、後々後悔することにもなりかねません。
固定費が大きいとビジネスは行き詰まりやすくなる
1年で3分の1以上が廃業していると言うのは、重大な事実です。短期間でビジネスが行き詰まることは、絶対に回避しないといけません。1年ももたなければ、立て直すことすら出来ないからです。
短期間で失敗しないための重要なポイントは、固定費を減らすことです。固定費というのは、毎月決まって出る出費の事ですね。例えば、人件費や店舗の賃料などがあたります。
この固定費が大きいと、簡単に自己資金がなくなってしまいます。例えば、店舗の賃料で月々30万円かかり、バイト4人を月々10万円で雇ったとします。そうすると、毎月70万円の費用がかかることになるのです。
半年で420万円です。相当大きい額ですよね。しかも、必要なコストはこれだけではありません。
この固定費を支払うには、かなり売上も必要ですよね。しかし、一般的に、開業当初から大きな売上をあげるのは難しいことです。ですから、固定費が大きすぎると、短期間で行き詰まる確率が大きいのです。
業種的なこだわりがなければ固定費が小さいビジネスを考えよう
起業する人の中には、「何が何でも飲食店を開きたい!」と言うような人もいるでしょう。そういう人は、固定費が大きいことを見越して、確実にスタートダッシュを切れるようなプランが必要です。
開業当初からある程度の売上があげられるかが勝負になります。それに失敗すると、相当厳しくなるでしょう。
仕事のスタイルに強いこだわりがない人なら、固定費が小さくなるような起業が可能かどうか検討してみましょう。例えば飲食店だったら、出前専門にすれば店舗に対するコストは減らせますよね。あるいは、通販専門にするとかね。
それ以外の業種でも、店舗を持たないようなスタイルでの起業を検討する余地は大きいはずです。ネットを使うとか、客先でのコンサルティングとか、工夫の余地はいろいろとあります。
すぐに倒産しなければ建て直しも出来ます
固定費が大きいとビジネスを立て直すこともできません。残された時間も少ないですし、建て直しのための予算もありません。
逆に、資金的に追い込まれなければ、時間を掛けて立て直すことは可能です。ある程度お金を掛けた改善案を採用出来るかもしれません。
そのあたりを考慮して、起業のプランを考えてみてはいかがでしょうか。
フランチャイズを利用するのも一つの方法
ちなみに、失敗する確率を減らすと言う意味では、フランチャイズを利用すると言うのも一つの方法になってくるでしょう。1年でつぶれたセブンイレブンとかファミリーマートなんて、あまり聞いたことが無いですよね。有名なフランチャイズは、やっぱり強いのです。
もちろん、フランチャイズと言っても、ノウハウのレベルはピンきりです。実際に営業する事業主の能力にもかなり差はあるはずです。ですから、比較的短期間で失敗してしまう所もあるみたいですけどね。例えば、私の自宅近所のフランチャイズとおぼしき弁当店は、数年でつぶれてしまいました。立地は良かったように思えたのですけどね。
まあ、それでも、完全に自力で始めるよりは、失敗はしにくいはずです。フランチャイズを利用することも考えてみましょう。
- 1年で3割が廃業!?起業家が陥る落とし穴とは?(ダイヤモンドオンライン) [↩]
スポンサードリンク
スポンサードリンク