マーケティングという言葉を聞いたことがない人はいないでしょう。でも、マーケティングという言葉を正確に理解している人は少ないようです。
マーケティングというのは、一体どんなものなのでしょか。確認してみましょう。
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マーケティングという言葉ほど誤解されている言葉も少ない
マーケティングという言葉ほど、誤解されている言葉も多くはないでしょう。
マーケティングという言葉は良く聞きますが、意味が分かっていないで使っている人が意外と多いのです。多分、正確に分かって使っている方が少数派です。あなたは、マーケティングが何かわかりますか?
よく見られるのが、市場調査のためにアンケートを取ることがマーケティングだと思っているケースです。アンケートをとって、商品販売に活かすという手法ですね。
あるいは、販売活動全体のことをマーケティングと思っている人もいるかも知れません。
でも、アンケートや販売活動をマーケティングと呼ぶのは、間違っているのです。
ただ、難しいことに、市場調査のためのアンケートも販売活動も、実はマーケティングの一部ではあるのです。つまり、マーケティングについて誤解している人の多くは、マーケティングの一部だけを見て全体を理解した気になっているわけですね。
誤用が多いのは何故?
このように、マーケティングという語は、高い確率で誤用されます。でも、これだけ使われている言葉なのに、なぜ間違った理解をする人が多いのでしょうか。
実は、その理由は簡単です。マーケティングという概念はちょっと理解しづらいのです。概念の理解が難しいので、正しく伝わっていない。だから誤用されるわけですね。
あるいは、専門家とでも言うべき人でも、微妙に違った定義をしている事があります。つまり、人によって解釈が違う言葉でもあるのです。
非常に厄介な言葉であることが分かるでしょう。
それではマーケティングッて何?
それでは、マーケティングとは一体何なのでしょうか。デジタル大辞泉では次のように定義されています。
顧客ニーズを的確につかんで製品計画を立て、最も有利な販売経路を選ぶとともに、販売促進努力により、需要の増加と新たな市場開発を図る企業の諸活動。
あるいは、日本マーケティング協会は、次のように定義しています。
マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合活動である。
どちらの説明も、わかったようなわからないような表現ですね。しかも、言っていることが結構違いますし。
このように、マーケティングをそれなりに理解していると思われる人同士でも、マーケティングの定義が違っているのが現状です。
要するに「売るためのすべて」
人によって言っていることが違うので、最大公約数的にマーケティングというものを理解するしかないでしょう。それでは、一応マーケティングが何かを分かっていると思われる人の、共通見解は何なのでしょうか。
世の中の、マーケティングに関する発言を集めてみると、どうやらマーケティングというのは「売れる仕組みを考え、作ること全て」のようです。売れる仕組みというのは、製造から仕入れから販売までのトータルな仕組みということですね。
ですから、売れる商品を作ることをマーケティングと呼ぶ人もいます。あるいは、価格決定の方法をマーケティングと呼ぶこともあるわけです。
さらには、顧客の意識を探るためのアンケートをマーケティングと呼ぶこともあるでしょう。さらには、テレビCMなどの広告宣伝も、マーケティングの一部なのです。
まあ、言ってしまえば、売るための仕組みにつながるなら、なんでもありということですね。
このように、何でもありなのがマーケティングです。ですから、最初に書いたように、アンケートを取ることをマーケティングだと思う人もいれば、販売活動をマーケティングだと思う人もいるわけですね。
マーケティングという言葉が幅広い証拠
実際、マーケティングという言葉の範囲の広さは、マーケティング入門書の目次を見ればよくわかります。
あるマーケティング入門書の目次には、次のような言葉が並んでいました。
プッシュ戦略とプル戦略
4P
セリングとマーケティングの違い
マーケティング・ミックス
5段階欲求
ニーズとウォンツ
AIDMA
市場戦略
アンゾフの4つの戦略
多角化
川上と川下
5つの競争相手
SWOT分析
ニーズとシーズ
マーケティング・リサーチ
マーケティング環境分析
3C
市場細分化
ライフスタイル
ロイヤリティ
ターゲット・マーケティング
ターゲッティング
ポジショニング
製品戦略
トータルプロット
事業経済性の分析
テスト・マーケティング
最寄品・買回品・専門品
ネーミング
ロゴ・マーク
パッケージング
ブランド
ブランド戦略
製品ライフサイクル
価格戦略
流通戦略
端数価格
慣習価格
名声価格
価格弾力性
価格のブレーク・ポイント
オープン価格
ディスカウント
リベート
独禁法
景表法
流通チャンネル
垂直マーケティング
プロモーション戦略
プロモーションミックス
メディア・ミックス
パブリシティ
販売促進
ダイレクトメール
折込チラシ
SP広告
リピーター
顧客満足度
PDCA
ある程勉強した事がある人なら、これを見ると分かると思いますが、広告・宣伝も、市場調査も、価格決定も、商品設計も、全てマーケティングなのです。これだけ範囲が広い言葉ですから、人によって理解が違うのは、ある意味仕方がないことなのかもしれません。
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