値下げをするとどれだけ利益が減るか計算してみよう

前のページにも書いたように、安売り勝負では体力があるところに対抗はできません。経営体力が無いショップの場合は、ある程度の価格を維持して販売することを目指すべきでしょう。

ちなみに、値下げをするということは、商品一つあたりのお店の利益が減るということでもあります。店側からしてみると、身を削ってお客に利益を提供しているわけです。

では、値下げをすることで具体的にどの程度の利益が減るのでしょうか。いくつか例を挙げて考えてみましょう。

店の負担は実際の値引率よりも大きい

最初に、5,000円で仕入れた商品を1万円で販売してるというケースを考えてみましょう。ということのは、この商品を一つ売ると5,000円の利益が出ることになります。

次に、この商品を1割値引きして、9,000円で販売することにしたとします。そうすると、この商品を一つ売ったときの利益は、4,000円ということになります。

つまり当然ですが、1割引することで店の利益は1,000円減ることになります。ところで、1つ売った場合の店の利益は、もともと5,000円でした。それが4,000円になったということは、利益は2割減っていることが分かります。

何が言いたいかというと、お店の利益の減少割合は割引率よりも大きいということです。ですから、ちょっとした割引を行うだけでも、お店にとっての影響は大きくなるわけです。

もちろん、値引きしたことで販売数が劇的に増えるというのなら、値引きも意味はあるでしょうけどね。自分の身を削っていることに変わりはありません。

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5,000円で仕入れて1万円で売っていた商品を、9,000円で値引き販売した場合。

  • 販売価格:1割引
  • 利益:2割減

利益の減少率は割引率よりも大きい!

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仕入れの原価率が大きくなると割引の利益に対する影響も大きくなる

さて次に、ちょっと極端ですが、8,000円で仕入れた商品を1万円で売っているようなケースを考えてみましょう。このケースだと、1個売った場合の利益は2,000円です。

では、上の例と同じく、この商品を1割引の9,000円で販売したとします。そうすると一つあたりの利益は1,000円になってしまいます。

つまり、1割の割引をしただけなのに、店側の利益としては半分になってしまったのです。原価率が高い商品を仕入れた商品を値引き販売すると、店側のダメージは大きくなることがわかります。逆に言うと、原価率が低い商品なら、多少の値引きをしても店側の利益は大きな影響を受けないということもいえるでしょう。

値引き販売をする場合は、原価率にこだわってみるのも大事かもしれません。

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8,000円で仕入れて1万円で売っていた商品を、9,000円で値引き販売した場合。

  • 販売価格:1割引
  • 利益:5割減

販売価格に対する仕入れ価格が高いと、値引き販売の影響は大きい!

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以上、簡単な算数ですが、価格勝負が店側に与える影響は何となく理解して頂けたのではないかと思います。安易な安売りは自分の首を絞めるだけだと理解しておきましょう。

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