コストを積み上げて商品・サービスの値段を決める

商品やサービスの値段を決める方法の一つに、必要なコストを積み上げていくという方法があります。原材料費やら人件費やら水道光熱費やら広告宣伝費といったコストを足していくわけです。そして最後にそれに利益を加えて販売価格にするわけです。

こうした価格決定は、様々な商品でされているでしょう。代表的なのは保険商品でしょうか。

保険料の決定方法

保険料というのは、純保険料と付加保険料に分けることができます。

純保険料というのは、いずれ保険金として支払うために集められる保険料です。すぐに保険金の支払いにまわらない部分に関しては、金融商品などで運用されます。

そして付加保険料というのは、保険給付にまわるお金以外の保険料です。保険に関する手数料だと考えるとわかりやすいでしょう。人件費や広告宣伝費の他に、保険会社の利益も含まれています。

つまり保険の場合は、商品の原価とでも呼べる純保険料に、様々なコストや保険会社の利益である付加保険料を積み上げて価格を決めているわけです。

ちなみに純保険料の部分は、各社とも大きな違いはありません。同じような計算式や統計データを使って計算しているからです。ということは、保険会社によって保険料が大きく違うのは、積み上げるコストや利益の部分の違いだと考えられます。広告をバンバン打ち人海戦術で販売している大手生保は、保険料が高くなります。逆にネット専業の保険会社だと、コストがかからない分保険料は安くなります。

価格を高く設定しすぎてしまうリスクも

積み上げで価格決定するのは、一見合理的なやり方にみえるかもしれません。しかし、値段を高く設定しすぎるリスクがあるのも事実でしょう。

例えば商品のスペックに懲りすぎると、必要以上に高い材料を使ってしまうようなことってありますよね。また、余分な機能やサービスをつけたくなる事だって多いでしょう。そうやって積み上げていくと、必要以上に商品価格が高くなってしまうのです。

結果的に消費者が出せると思っている金額を超えてしまうと、商品やサービスは買ってもらえません。そうなると、価格を根本的に見直す必要だってあるでしょう。

もちろん、そんなことは理解した上で、バランスを見ながら積み上げをしていくはずです。それでも、その手の失敗をする人は少なくないようです。注意したいところですね。

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