マクドナルドは、相変わらず厳しい状況が続いているようです。毎日新聞によると、フランチャイズを抜けるオーナーも出始めているのだとか。1
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期限切れの中国の鶏肉だけが問題とは考えにくい
毎日新聞の記事だと、期限切れの中国の鶏肉を使った問題が尾を引いていると言うような書き方です。でも、問題はそれだけでは無いのは明らかでしょう。鶏肉の問題以前から、マクドナルドの業績は悪くなり始めていましたから。
安部政権による金融緩和政策の影響で、低価格帯の商品を減らさざるを得ない状態になりました。大きく円安に動いた結果、仕入れに対する決して小さくは無い影響があったからです。
また、完全失業率が減っていますから、バイトを集めるのも難しくなっているはずです。アルバイトの人件費も、当然上がっているでしょう。
政府の経済政策が原因で価格が上があがり、それで客足が離れていると考えるのが自然でしょう。もちろん、鶏肉の問題も影響はあると思いますけどね。本質は価格アップによる客離れだと思います。
100円マックで業績をのばしたつけみたいなものか
個人的な印象ですが、100円マックで売り上げをのばした時期に、マクドナルドの客層は変化したような印象を持っています。価格を最も重視する客が増えたように思うのです。私自身がマクドナルドに頻繁に行くわけではないので断定的なことはかけませんけどね。
料理に対してお金を出したくない層、あるいはお金をあまり出せない層が増えると、価格アップは売り上げに大きく影響するでしょう。お客にとっては金融緩和も円安も知ったこっちゃ無いですからね、料金が上がれば足が遠のくのは当然です。
こんな状況ですから、売り上げが悪くなるのは自明ですよね。もちろん、マクドナルドもそんなことは百も承知のはずです。
とは言え、デフレ時代のような価格設定しなおすのは不可能ですから、試行錯誤をしているというような状況でしょうね。
マクドナルドに限らずデフレ時代に強かった業種は苦戦しているようです
マクドナルドに限らず、デフレ時代に価格勝負で勝ってきた企業や業種は、時代の変化に対応できていないようですね。
すき家を展開するゼンショー・ホールディングスは2014年度の中間決算で赤字に転落したようです。ここに関しては、アルバイトが集まらないなど、色々と問題を抱えているようです。それらの問題も金融政策の影響が大きそうです。
また、吉野家も並盛を80円も値上げして、円安に対応しています。それだけではなく、1年前には鍋メニューを充実することで、客単価をあげることにもトライしています。吉野家の場合は、マクドナルドやゼンショーと比べると、比較的うまく行っているようですね。
マクドナルドとゼンショーの迷走を見ていると、しばらく外食産業の混乱は続くのでしょうね。何にしても、体力勝負で安売りの大手が勝つ時代よりは、状況はよくなっている気がします。
時代の変化に対応するのって、大変だよね
大手がこれだけ混乱しているのを見ると、時代の変化に対応するのって大変なんですね。今までの価値観を否定して、新しいものを作らないといけません。相当パワーが要りそうです。
これは大手に限った話では無いんですよね。個人事業主レベルでも、今までの仕事が完全に否定されるなんて、珍しい話ではありません。
例えば、デジカメが出来たことで、写真の現像サービスは一気に廃れました。変化しているのを傍観しているだけだと、淘汰されてしまうんですよね。
- <マクドナルド>続く売上高低迷 FC店支援にも特効薬なく(毎日新聞)2014年12月12日 [↩]
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