SNSの発達などにより、最近は、ネットを使って世論を調べることができるようになって来ました。個人的に特に便利に感じるのが、Yahoo!ニュースです。
それなりに話題になったニュースには、かなりのコメントが付きます。ですから、これを読んでいると、自分以外の人間の反応が知れて勉強になります。
しかし、Yahoo!ニュースを使って世論の平均値を知ろうと思うと、間違う事になるでしょう。というのも、Yahoo!ニュースのコメントは相当偏っているからです。その上、ニュースをよく読まないで、タイトルだけで反応する人も多いのです。
「自分以外の多様な意見を知るための場所」というくらいの認識でないと、方向性を間違えてしまうかもしれません。
タイトルを見ただけで反応する人がかなり多い
Yahoo!ニュースのコメント欄を見ていると、記事のタイトルだけに反応している人が多いです。また、記事のタイトルとコメント欄だけを見て、「そう思う」とか「そう思わない」のボタンを押している人も多いです。
そんな例を一つ見てみましょう。具体的には、「カリフォルニア大学、ゆで卵を“生卵”に戻す新しい方法を発明」という記事のコメント欄を見てみましょう。
マジか凄ぇ!と思ったけど…。
手間を掛けて調理した物を、元に戻すって…何故。
食べたくてゆで卵にするんだから
生卵に戻さなくてもいいかなー。
需要とかその必要ってあるのだろうか?
この研究は、固まって白くなったたんぱく質を透明にできるという趣旨のものでした。それが将来的に医療などに役に立つようなのです。
それを一般にも分かりやすく表現する手段の一つとして、ゆで卵の白身を透明な液状に戻すという事をやっています。でも、そんなことも読まずに批判しているわけですね。
実は今この記事のコメント欄を読むと、まともなコメントが増えています。しかし、記事がアップされた当初は、この手のコメントで埋められていました。
徐々にちゃんと読む人が出てきて、ちゃんとしたコメントも増えてきたようです。そして、よく読まずにコメントした人の何人かは、削除しているようです。
ということで、記事を読むタイミングを誤ると、コメント欄の印象は批判コメント一色という感じでした。つまり、コメント欄を読むタイミングで、世間の反応に関して全く違った印象を持つわけです。
この記事の場合は、タイトルが記事の内容を十分に表していません。ですから、コメントを読むだけで、内容を把握してコメントしているのかどうかが分かります。
しかし、多くの記事では、そこまではっきりと認識することはできません。ですから、ちゃんと記事を読まずにコメントしている人を除外できないので、コメント欄の反応だけを見て世論を知ろうと思うのは危険なのです。
Yahoo!ニュースにコメントしている人たちは平均的な人たちでは無いかもしれない
もう一つ、Yahoo!ニュースのコメント欄の意見が世論を代表していないと思う点が、Yahoo!ニュースに積極的にコメントする人が世間の平均とずれている可能性があるからです。率直に言って、Yahoo!ニュースのコメント欄に積極的にコメントする人は、平均的な人では無い可能性が大きいでしょう。
とくに雇用に関するニュースを読んでいると、利用者層が偏っているのがよく分かります。完全失業率や有効求人倍率が改善したというニュースがあっても、批判ばかりがされるのです。かなりいいニュースなのに批判ばかりって、かなりおかしいですよね。
他の記事の反応を見ていると、基本的にはYahoo!ニュースのコメント欄にコメントする人は、保守的な政治傾向の人が多いようです。しかし、経済ニュースになると、とたんに反自民的な主張が増えるのです。
ここから想像するに、おそらくは経済的に困っている人が多いのでしょう。この人たちが失業しているのか引きこもりなのかは良く分かりませんが、鬱憤をコメント欄にぶつけているようです。
こんな状況ですから、Yahoo!ニュースのコメント欄で平均を知ろうと思っても難しいのです。コメントしている人たちが、平均からずれていますからね。
あくまで、自分とは違う意見をチェックする場所だと思っておきましょう。
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