書籍や雑誌が全然売れないようです。出版科学研究所というところの調査によると、2014年の書籍・雑誌の推定販売額は、前年比で4.5%減だったそうです。
何でも、10年連続の減少だとか。ちなみに、推定販売額は「1950年の統計開始以来、最大の下げ幅だった1 」のだそうです。
要するにインターネットに負けたって頃だよね
記事の分析だと、今年の下げの最大の要因は、消費税率が上がったことだとしています。まあ、確かに今年に関しては、消費税の影響が大きかったのでしょう。
でも、10年連続の減少ですから、本質的な原因は違うところにあるはずですよね。今年だけ下げたわけでは無いのですから。
この記事を書いた朝日新聞の記者(あるいは情報を提供した出版科学研究所)は減少の原因を分かっているはずです。なっぜかというと、1996年を基準に取り、そこから6割に減ったという言い方をしているからです。
1996年といえば、Windows95 が発売された翌年です。つまり、インターネットというものが一般的になり始めた頃ですよね。そこから下がっていったということは、紙の媒体がネットに負けたということに他なりません。
雑誌が大きく減ったからくりが興味深い
ちょっと興味深かったのが、雑誌の売り上げが1年で8.9%減ったという点です。業界全体の売り上げが1年で8.9%減るって、相当のことですよね。
なぜこんなに減るのだろうとちょっと不思議だったのですが、雑誌特有の理由があるようです。
記事には「『小悪魔ageha』などの『ギャル系』雑誌が相次いで休刊し」という記述があります。この記述から想像すると、ある雑誌を途中で読まなくなるということよりも、雑誌の種類が減ったことにより売り上げが減ったということなのでしょう。もちろん、一誌ごとの読者数も減っているのかもしれないですけどね。
好転の兆しは無し
ちなみに、出版業界ですが、好転する兆しは無いようです。読売新聞の記事では、次のような記述がありました。
同研究所は「雑誌、書籍ともに落ち込み幅が大きく、好転の兆しは見えない。特に雑誌は厳しくなるだろう」と分析している。2
確かに、紙媒体ならではのメリットを打ち出せないと厳しいですよね。かといって、電子書籍がそれを補うほど普及しているという話も聞きませんし。
スポンサードリンク
スポンサードリンク