世間に名前を売り込もうと思ったら、マスコミを使うのが一番です。もちろん、広告として掲載してもらうのではありません。それだと、かなりのお金がかかりますからね。個人事業主や零細企業には厳しいです。
そうではなく、新聞や雑誌などの記事として取り上げてもらうのです。あるいは、テレビ番組におすすめのショップとして登場させてもらうのです。
でも、マスコミで取り上げられるのって、そんなに簡単なことでは無いですよね。マスコミに上手に取り上げられる方法などを指南した本も出ていますが、誰にでも実践可能というわけではありませんし。
そんなマスコミに取り上げられる方法で、面白いものを見つけました。倫理的にどうなのかという疑問が無いではありませんし、誰もが実践できる方法でもありません。でも、こういう方法があることくらいは覚えておいても損はしないのでは無いかという方法です。
日本代表監督の要請を断る人が多すぎる
2015年2月に、日本サッカー協会は、ハビエル・アギーレ監督との契約を解除しました。実はこの件に関連して、面白いアイディアを見つけたのです。
まずは、事実関係からおさらいしておきましょう。
今回のアギーレの解任は、彼がスペインリーグの監督をしていた時に、八百長にかかわっているという疑いで訴追されたのが原因です。彼が八百長にかかわったかどうかは定かではありませんが、訴追されるとなると監督を続けるのは不可能ですよね。事情聴取の合間を縫ってできるような仕事では無いはずですから。刑事事件ということなら、逮捕の可能性もありますし。
ということで、まあ、サッカー協会が彼をクビにするのは妥当な判断だと言えるでしょう。と言うか、個人的には遅すぎると思っているのですけど。
タイミングの問題はさておき、監督がクビになったとなると、急いで次の監督を探さないといけません。でも、新聞報道などを見ていると、次々に日本代表の監督就任要請を断ったという報道がされるのです。
さすがに就任を断ったと言うニュースが多すぎるなあと思っていたら、興味深い記事を見つけました。代理人が独断で監督に声をかけ、断られている可能性が大きいということなのです。1 サッカー界の代理人制度は独特なので、こういうことが起こりうるのでしょう。
プロサッカーの場合は、FIFA公認の代理人がいて、基本的にはその人を通してオファーをするという仕組みになっているはずです。仕事が欲しい代理人としては、著名な人物とのコネクションを作るために、日本代表監督をダシにエア・オファーをしたという事のようです。少なくとも、そういった可能性があるみたいです。
先に監督候補とされる人たちとのコネクションを作ってから、日本に売り込むことを考えていたのでしょう。あるいは、コネクション作りのためだけの、口からでまかせだったのかもしれません。実際には代表監督の売り込みなんて全く考えていなかった事も考えられます。
記事だけでは正確なところはわかりません。ただ、そういったエア・オファーが報道されているということのようです。つまり、代表監督を断る記事が多い裏には、事実に基づかないものも多いようなのです。そのからくりの一端が見える記事でした。
エア・オファーを捏造して一方的に断ると売名ができる
ことの善悪はともかくとして、この件から得られる一つの教訓がありそうです。オファーがあったことにして勝手に断ってしまえば、それだけでマスコミに取り上げられる可能性があるということです。名前をマスコミに売るには、手っ取り早い方法ではありますよね。
今回の場合でも、スポーツ報知の報道とは違ったケースも考えられます。例えば代理人が、監督候補とされていた人を売り出すために、本当は無いオファーの情報をマスコミにリークした可能性だって考えられますよね。日本代表の監督候補になったと取り上げられれば、今後の売り込みもしやすいでしょう。
一連の監督要請拒否報道を見ていると、それほど知名度が高くない人もいるようです。あるいは、知名度はあるものの監督としての実績はまだこれから、という人もいるようです。そういう人たちの売り込みに使われた可能性もあるわけです。
こうしたやり方が全く問題が無いとは思いません。ただ、一定の効果が得られる方法ではありそうですね。上手く利用すれば、個人事業主でも零細企業でも、マスコミに取り上げられる可能性はありそうです。少なくとも、マスコミと付き合う上でのヒントにはなりそうですね。
繰り返しますが、倫理的にどこまで許されるのかという問題は残りますけどね。
- 「日本代表断り」組は代理人の売名行為か
スポーツ報知 2015年2月11日 [↩]
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