ファミリーマートの加盟店の元オーナーだった男性が、ファミリーマートに対して訴訟を起こすようです。一方的にフランチャイズ契約を切られたという事での賠償請求と契約解除の無効を訴えるようです。1
この件は、フランチャイズの加盟店と本部の力関係を如実に示している例と言えそうです。参考になると思うので、どんなことがあったのか、ちょっと見てみましょう。
契約解除に至るまでの経緯
事の発端は、ファミリーマート社員が不正をし、男性を騙して利益を得ていたという事件から始まります。この加盟店元オーナーの男性は不正の証拠つかみ、それをファミリーマートに報告したそうです。そしてその後、不正が明らかになって、ファミリーマートから賠償も受けたようですね。
しかしファミリーマートは、他の加盟店に対しては、被害の調査をしていないなかったようです。そこで元オーナーの男性が過去にさかのぼって全加盟店に対して調査をするように本部に訴えたところ、契約を一方的に切られたという経過のようです。
少なくとも、加盟店オーナーの男性は、こういう主張をしています。不正を追求したから解除されたということを言いたいようですね。
その一方でファミリーマートは、契約解除は社員の不正の件とは関係ないという主張をしています。別件での契約解除と言うのは、ファミリーマートの言い分という事ですね。
ちょっとファミリーマートが強引な感じがします
記事を読んだだけだと正確なところはわかりませんが、ファミリーマートにちょっと横暴なところがあるようには感じます。というのも、店舗の内装費用などは男性の負担でした。それを一方的に取り上げるというのは、ちょっとスジが通らないでしょう。この部分は、完全にファミリーマートが不利なように感じます。
あとは、契約解除の理由を裁判所が合理的だと判断するかどうかでしょうか。記事によると「ファミマ側は26年11月、男性が売り上げの一部を本部に送金しなかったことなどを理由に、FC契約解除を通告」とあります。
さすがにこれだけの理由で契約解除というの、ちょっと無理筋な感じがしますよね。過去に何度もこういう事をしているのなら、まだ理解はできるのですけどね。一度こういう事があっただけで契約解除は、ちょっと考えにくいでしょう。
まあ、事実関係に関しては、記事を読んだだけでは分からない部分も多いです。実際に裁判になれば、さらなる事実が出てくるのでしょう。機会があれば、その後どうなったかを追ってみましょう。ちょっとファミマの方に不利な感じもしますから、裁判にならずに和解する可能性もありますけど。
加盟店が立場が弱いのは明らか
裁判がどうなるかはさておき、私たちにとって重要なのは、かなり一方的にファミリーマートがフランチャイズ契約を打ち切ったと言う事実です。
フランチャイズの本部と加盟店の力関係に差がある事は、当然誰でも知っていることでしょう。でも、ここまで分かりやすく見せ付けられると、フランチャイズという仕組みを使うのを考えてしまいますよね。
もちろん、裁判の結果によっては、元オーナーがやり直せる可能性もあります。でも、そもそも裁判を起こすまでに至らない人の方が多いですよね。裁判となると、敷居は高いですから。
コンビニチェーンのような大きなフランチャイズの場合、こういう力関係あるものだという前提で、加盟を検討しないといけません。長いものには巻かれろではありませんが、そういうのが苦手だと、ちょっと辛いかもしれません。
- 元オーナー、ファミマ提訴へ 「指導社員の不正追及→FC契約解除」
産経新聞 2015年2月21日 [↩]
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