音楽ユニットであるスキマスイッチのライブでの発言をめぐり、騒ぎが起こっているようです。興味深いことに、この事件を大きくしているのは、スキマスイッチのファンのようです。これはネット特有の事象といってよさそうです。
何が起きたのか、簡単にチェックしてみましょう。
事件の経緯
まず、どんな問題が起きたのか、整理してみましょう。
事の発端は、ライブでの発言です。ライブ前日に行った料亭のことを、ライブで扱き下ろしたのが問題視されているようですね。しかも、わざわざ店名を入れて批判したのだとか。1
おそらくは、ライブのMCで地元の有名店の名前を挙げて盛り上げたということなのでしょう。でも、店名まで入れて批判するのはまずいですよね。
さらにまずいことに、よくよく調べてみると、実は料亭には落ち度が無いことが分かってきました。「ハタハタは1匹だけだった」という不満をライブMCで言ったのだそうですが、これは予約の段階でイベンター側の指定で決まったのだそうです。また、スキマスイッチの一行はかなり遅れてきて、深夜の営業時間外まで店を閉められなかったのだとか。
おそらく、事実確認をしないまま、勢いで批判をしてしまったのでしょう。ありがちな失敗であるとは思います。ただ、店名を出している時点で、擁護するのは難しい感じですけどね。明らかに、プロ失格ですから。
事後対応でも失敗
しかもこの事件では、事後対応もまずかったようです。事務所ホームページで謝罪のコメントを出したのですが、事務所としての謝罪で、スキマスイッチ名義ではなかったのです。このことで、ネットでは、更なるバッシングが起こったみたいですね。
タレントとしてのイメージもあるでしょうから、アーティスト自身に謝らせるような形にはしたくなかったという判断なのかもしれませんね。少なくとも、スキマスイッチ本人がその後謝ったという報道は無いみたいですから。
でも、火消しに失敗したのは事実です。それに、芸能関係のトラブルの謝罪って、通常は本人がするものですよね。普段は表で活動しているのに、都合が悪い部分は人任せとは行かないでしょう。
擁護したいファンがさらに傷口を広げる
個人的に興味深かったのは、スキマスイッチのファンの行動です。
スキマスイッチを擁護しようと思ったのでしょう、スキマスイッチのファンが料亭の女将の娘のTwitter を炎上させたらしいのです。かわいそうなことに、このTwitter アカウントは閉鎖することになったようです。
今回の件に関して言えば、10対0とか9対1くらいの割合で、スキマスイッチ側に非があります。事務所としては、当然ですが、早急に火消しをしたいと考えているでしょう。しかし、ファンが傷口を広げて回っているわけです。
彼女らが擁護すればするほど、今回の件での傷口は広がっていくでしょう。そのことに気が付かないのでしょうか。ちょっと理解に苦しみます。入れ込みすぎると客観的に状況分析ができなくなるのかなあ。
すごくうがった見方をすれば、スキマスイッチのことを貶めたい人たちが、ファンのフリをして工作している可能性も考えられますね。そんな馬鹿な話は無いとは思いますが、そんなことを考えてしまうくらいおろかな行動です。
なんにしても、自分の擁護者である人たちが足を引っ張るというのは、面白い傾向ですね。本人たちに無自覚なのが、余計に痛々しいです。ネットが普及した時代ならではの現象と言えそうですね。
窓ガラス事件は本当?
ネットならではの影響という意味でもう一つ。実はこの問題が明るみになった後に、旅館に対して投石があったという噂があるのです。窓ガラスが割れて、警察が来たという話しが、ネットで広がっています。
また、ファンの一部がわざわざ料亭に出向いていって、暴言を吐いたというような話もあるようです。あるいは、事件後のライブMCで「何で俺達が叩かれてんの?(笑)」というように茶化したという話もあります。
こういった話は、どこまで本当か分かりません。でも、「スキマスイッチ」で検索すると、簡単に拾えてしまうんですよね。一つ問題を起こすと、次から次へと悪い話が出てくるというのも、ネットの特徴と言えそうです。
ちなみに、「何で俺達が叩かれてんの?(笑)」という発言は、自分たちの名義での謝罪がないこととも一致しますよね。ですから、本当にこんなことを言ったのかもと疑いたくもなります。
まあマスコミ的には、事務所が謝ったことで手打ちっていう感じですかね。今後、よっぽで変なことを言わない限りは。そうなると、ネットでも収束に向かうでしょう。
検索に今回の炎上騒動が残る
ちなみに今回の炎上騒動で、スキマスイッチにとっての一番のダメージは、検索結果などに残ることでは無いでしょうか。
以前なら時間が経てば、人々は意外と簡単にトラブルのことを忘れてくれました。しかし最近は、ネットのおかげで、過去の騒動をいつまでも引きずっていかないといけないのです。
人々が「スキマスイッチ」と検索するたびに、過去の炎上騒動が思い出される仕組みになっているわけですね。あるいは、スキマスイッチの炎上騒動を知らなかった人が、「スキマスイッチ」で検索することで、トラブルがあったことを知る可能性もあります。
もっと短期的な問題としては、検索エンジンの予測機能にネガティブな情報が出続けるという問題もあります。現在Yahoo!で「スキマスイッチ」と検索すると、次のような検索結果が出てきます。
こういった、ネガティブな連想をさせるワードが上位にいるのは、商売上好ましくは無いでしょうね。ファンにもクライアントにも悪影響なはずです。
- スキマスイッチ「謝罪」も炎上 料亭実名批判の余波、収まらず
J-CASTニュース 2015年2月20日 [↩]
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