Yahoo!ニュースで、次のような内容の記事を見かけました。
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スリランカの「地の果て」と呼ばれる崖があるのだそうです。1,200メートルの高低差があるのだとか。
この崖からオランダ人男性が転落しましたが、奇跡的に命を落とさずに済んだそうです。40メートル下に生えている木の上に落ちたのが幸いしたようです。これまでも何度も転落事故は起きているようですが、生還したのは彼が初めてだとか。1
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このような記事なのですが、率直に言って、イメージがつかみづらいと感じました。高いところから落ちて助かったのはもちろん分かるのですが、ちょっとイメージがぼやけている感じがしたのです。
イメージするのが難しくないですか
その理由は、おそらく、「1,200メートル」「40メートル」と数字で表記されているからでしょう。例えば「40メートルの高さから落ちた」と言われた場合、高いところから落ちたということはわかります。でも、どのくらいの高さなのか、ちょっとイメージがしづらくないですか。
ちょっと調べてみたところ、10階建てのビルが大体30メートル程度なのだとか。ということはこの男性は、ビルの13階くらいの高低差がある木の上に落ちたわけですね。それでも、無事だったわけです。こう考えると、イメージがしやすくなるのでは無いでしょうか。
1,200メートルというのは、さらにイメージは難しいですよね。数字が大きすぎて。すごい深い崖なのは分かりますが、具体的にどのくらいの深さなのかはイメージし辛いものです。
でも例えば、阿蘇山が1,592メートルだとわかれば、1200メートルと言うのがとんでもない高さだとイメージしやすいでしょう。一番下まで落ちたら、ひとたまりも無いですよね。
東京ドーム何個分も同じ理屈なのでしょう
テレビのニュースなどで、広い面積の場所を紹介するときに「東京ドーム○○個分の広さ」という表現をしますよね。こういう表現をするのも、イメージしやすいようにという配慮なのでしょう。
広さをあらわすときに東京ドームを使ったニュースの例も、一つ紹介しましょう。
アメリカの投資ファンドが雪国まいたけの買収を検討しているそうです。これを報じる記事の中で「同社は、東京ドーム9個分に近い敷地での人工栽培により」と表現されています。2 東京ドームの広さに換算できるのですから、当然もともとの面積は知っているはずです。それなのに敢えてこういう言い方をしているわけですね。
東京ドーム○個分という比喩はちょっと微妙
ちょっと余談ですが、率直に言うと個人的には、この「東京ドーム○○個分」という表現は好きではありません。野球が好きな中年のオッサンには、確かにイメージがしやすい表現だと思います。でも、女性や野球に興味が薄い若い世代には、いまひとつイメージしにくいと思うのです。
もちろん、「○○平方メートル」と数字だけ書かれるのに比べれば、はるかに分かりやすいとは思いますけどね。ちょっと工夫の余地がありそうな気がしています。
でも、定着している表現だから、今更変えるのは難しいのかな。
サイズは別のものでたとえてあげると親切
大きさや長さ、重さなどは、数字だけだとイメージし辛い事も多いです。そういう場合は、何か身近なものやイメージしやすいもので例えてあげるとよさそうですね。
これは写真などでも同じです。小さいものを写真にとるときに、そのサイズ感がわかるように、比較対象になるものをおいたりしますよね。例えば、タバコの箱とか。
ちょっとした工夫で、大分イメージが伝わりやすくなるはずです。人にサイズを伝えるときには、気をつけるようにしたいものですね。
- 新婚旅行で「地の果て」から転落、蘭男性 初の生還者に
AFP=時事 2015年2月22日 [↩] - 米投資ファンド、『お家騒動』に揺れる雪国まいたけをTOB
ZUU online 2015年2月23日 [↩]
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