自宅の郵便受けに、東京新聞のチラシが入っていました。ただのチラシではなく、真ん中できると申込のはがきとして使えるタイプのチラシです。
このチラシでどんな行動を促したいかというと、まずは1週間のためし読みをさせたいようです。必要事項を書いてはがきを送ると、1週間無料で新聞が送られてくるという仕組みになっています。
新聞というのは、一旦読み始めたら頻繁に変えるものではありません。ためし読みの申込があったら、そのまま本契約に行く人が多いということでのキャンペーンなのでしょう。
価格訴求のコピーは心を掴むのか?
広告の手法自体は、率直に言って、それほど珍しいものではありません。ただ、そのチラシのコピーが気になったので、ここでご紹介したいと思った次第です。
具体的にどんなコピーだったかというと「東京新聞は、購読料もお得です。」というものです。要するに、価格訴求で契約を取ろうとしているのです。
このコピーってどう思いますか。私には全く頓珍漢な感じがします。
新聞に求めるものって値段なのかなあ?
あくまで個人的な印象ですが、新聞って値段で選ばないですよね。もちろん、価格が何倍も違えば、それで心が動く人もいるのでしょうけどね。東京新聞が他紙と比べてそんなに安いという話は聞いたことがありません。多少の価格差で客を取ろうって、ちょっと違うと思うのです。
ちなみに、具体的にどの程度安いのか、一応チェックしておきましょう。東京新聞のチラシには、朝夕刊セットが3,343円とありました。税込みの価格です。
比較のために日本で一番部数が多い読売新聞がどうなっているか見てみましょう。読売新聞の朝夕刊セットは4,037円という事でした。これも税込みの価格です。
つまり読売と比べると、東京新聞は700円程度月々の負担が小さいことになります。問題は、700円安いから東京新聞を選ぼうという事になるかですよね。
そもそも、この程度の価格にこだわる人は、新聞を取らない人が多いでしょう。というのも、Yahoo!ニュースなどを使えば、無料で読売、朝日、毎日、産経、時事通信の記事がチェックできるからです。そうすれば、月々3,000円以上浮くわけですから、新聞を取るよりもはるかにお得です。
東京新聞を売りたいのなら、価格訴求以外の部分で頑張らないといけないと思うんです。例えば、朝日新聞よりもリベラル色が強いという点を押し出すとかね。まあ、最近はリベラル系のメディアは叩かれやすいという傾向があります。そういうのを隠すために無難なコピーを選んだ可能性もありそうですけど。
もちろん、ここまで書いたことは、私の主観です。価格訴求に引かれて契約する人がいるのかもしれません。あるいは、東京新聞が様々なコピーを試した結果、このコピーに落ち着いた可能性もありますけどね。私にはそれで売れる気が全くしないのです。
チラシを出すにしろDMを出すにしろコピーは大事
チラシにしろDMにしろ、手にとって読んでもらうためには、キャッチコピーの存在は大事です。コピーの良し悪しで、反応が全然違うはずなんですよね。
でも同時に、新聞社のようなところでも、ちょっと疑問に思ってしまうようなコピーをつけることがあるわけです。そう考えると、かなり奥が深いものなのでしょうね。
ちなみにコピーの付け方に関しては、その道のプロが書いた書籍が何冊もあります。興味がある人は、チェックしてみてはいかがでしょうか。勉強してみる価値があるとおもいますよ。
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