精神科医の香山リカさんが、スカパー!プレミアムというチャンネルの「虎ノ門ニュース8時入り!」という番組を降板したそうです。結構突然の降板みたいですね。
しかも、普通の降板では無いようです。チーフプロデューサーの山田晃氏が、番組の中で降板のいきさつを説明したそうです。それも、5分以上にわたって、事の経緯について説明したのだとか。1
番組を5分以上潰して説明したという事実が、かなり異常な感じをうかがわせます。
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降板騒動のきっかけは?
そもそも事の発端は、香山氏が「独立総合研究所社長・青山繁晴氏のファンを『信者』などと発言」した事のようです。不適切な発言として、山田氏が番組内で謝罪をしています。
まあ、一部の視聴者を揶揄するような発言ですから、番組の責任者として謝罪するのは不思議ではありません。
ただ、香山氏は納得がいかなかったようで、「青山氏を『ホント下劣』などと非難する」tweet をしたのだそうです。率直に言って、かなり子供っぽいことをしているわけです。
このtweet が問題が最終的には降板の引き金になっています。
青山氏と意見が合わないのは不思議ではない
ところで香山リカ氏に関して言うと、最近は精神科医と言うよりは、リベラル系の言論人としての発言が目立つ感じでした。ですから、青山繁晴氏とそりが合わないのは、まあ理解が出来ます。
そうであれば、tweet に関しての非礼を詫びれば、問題としてはそれほど大きくならなかったでしょう。かなり保守的と思われる青山氏と意見が違うのは、特に不思議なことでも何でもありませんから。
説明が二転三転する迷走ぶり
でも、これに関しての香山氏の対応は、かなり異常なものでした。
新聞記事を読んでも経緯が分かるのですが、ネットに落ちていた次の書き込みが非常にわかり易いと思います。ご紹介しましょう。
香山「アカウントを乗っ取られた」 禿げプロデューサー「なら警察に行こう」
↓
香山「Twitterアプリの誤作動で書いてないことを勝手に送信されたかも」 禿げ「アプリの制作会社に問い合わせよう」
↓
香山「あれは私が書いたけど単なる【下書き】で送信するつもりはなかった。何かのミスで送信された」 禿げ「なぜ送信する気の無い下書きをしたのか」ここでやり取りは終了。後日に持ち越される。
後日、香山は話し合いの場に現れなかった。代わりに番組に香山からの文書が届く。
文書の内容は番組構成やスタッフへの不満と「もうこの番組には出ません」という一方的な宣言。
謝罪するのではなく、自分の意図しないところでtweet されたという事を最初は言いたかったようです。ただ、言い訳に関してプロデューサーに追求されると、まともな反論は出来なかったようですね。その後は発言が二転三転しているのが分かります。
そして、最終的には一方的に降板を申し出てたということです。
香山氏の見解は違うもののようです
ちなみに、これはあくまで番組プロデューサーの見解です。香山氏の言っていることは、これとは少し違うようです。
それにしても、番組プロデューサーが5分も使っていきさつを説明するって、ちょっと異常ですよね。香山氏のやり方がよほど酷いと思ったと解するのが自然なのでしょうね。
香山リカ氏はBPOの委員なのだそうです
さて、ここまでの内容だけなら、リベラル色を前面に出してくるタレントが自滅しただけという意見しか持ちません。政治的に色が付いたちょっと過激な発言をするタレントが番組とtwitter で暴走し、その結果番組を降板することになったというだけですよね。
こういった暴走は、民主党政権がコケてから時々おきています。敢えて名前は挙げませんけど。
でも、香山氏はただのテレビタレントでは無いようです。なんとBPO で委員をしているのです。BPO の委員が番組内で他の出演者のファンを揶揄し、その後twitter で悪口を書いたということになるのです。
BPO の委員となると、話は大分違いますよね。
BPOに対する批判も避けられないでしょう
ちなみに、BPO のサイトには、次のようなコメントも寄せています。
委員 香山 リカ (かやま りか)
テレビと人間のよりハッピーな関係へテレビは、今もかわらず人間の心理に最も大きな影響を与えるメディアです。テレビと人間がよりハッピーな関係を築けるよう、微力ながら私の持てる知識と経験をすべて使ってがんばります。
なんだか、言っている事とやっている事が大分違うような。「他の出演者のファンを揶揄するとハッピーになれるの?」なんて皮肉の一つも言いたくなります。
ちなみにBPO の正式名称は、「放送倫理・番組向上機構」と言います。放送倫理を掲げる団体の委員がこのような行動を取ったことに関しては、色々と追求がありそうですね。このような行動を取る人が、放送倫理について語る資格があるのかという疑問は、当然持つでしょうから。
言論に政治の介入を許したくなければ自浄作用は必要だよね
ところで最近は、BPO に対する風当たりが強くなっています。「BPO はお手盛りの組織だから、政府が関与できる仕組みにすべきだ」と言う動きも出ているのです。
そのタイミングにこの事件というのは、BPO としても苦々しく思っているでしょうね。逆に、BPO に政治介入をしたいと考えている人の目には、大きなチャンスと映っているでしょう。
もっとも、そもそも香山氏を委員にしているBPO の問題が大きいのでしょうけどね。自民党が不満を持つのも、分かる気がします。
言論に政治が介入するのを嫌うのなら、しっかりとした自浄作用の機能を作っておくべきです。BPO は本来はそのための機能なのでしょうが、その委員の人選を誤って政府に付けいれられる隙を作っているわけですから、いわば自滅です。
私個人としては、政治がメディアに介入しすぎるのは良いとは思えません。ですから、今度はBPO の自浄作用に期待したいですね。
何にしても、次に気になるのはBPO の動きです。政治の介入は何としても避けたいはずですから、この件に関しても何らかの反応を見せるでしょう。
とりあえず、お手並み拝見といきましょう。
- 香山リカ氏降板 番組側説明全文(1)アカ乗っ取り示唆一転…冒頭5分45秒の熱弁
デイリースポーツ 2015年5月8日 [↩]
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