若い世代に限らずテレビ離れは顕著| その一方で、長時間のテレビ視聴者もいるようですね

NHK放送文化研究所が行っているテレビの視聴に関する調査で、興味深い結果が出たそうです。産経新聞の記事によると、テレビの視聴時間が昭和60年の調査以来、初めて前回調査よりも短くなったのだとか。1

ちなみにこの調査2 は、5年に1回行われている調査という事です。この5年で何か大きな変化があったと言うことでしょうか。

何れにしても、最近言われるテレビ離れが裏付けられたということですね。テレビ業界にとっては厳しいニュースです。

若い人以外もテレビ離れか

今回の調査で興味深かったのが、若い世代だけでなく幅広い世代でテレビ離れが進んでいるという事実です。

調査では1日の視聴時間で、4つのカテゴリーに分類しています。具体的には次の4つです。

  • ほとんど、まったく見ない
  • 短時間:1日30分から2時間
  • 普通:1日3時間
  • 長時間:1日4時間以上

この中で「ほとんど、まったく見ない」と「短時間」をあわせた数字で見てみると、70歳以上を除く全ての年代で数字が増えているのです。徐々にではありますが、テレビを見ない生活スタイルへの移行が進んでいると考えて良いでしょう。

特に顕著だったのは20代で、この層だと「ほとんど、まったく見ない」が16%、「短時間」が51%もいました。ということは、約3分の2が1日2時間以下の視聴という事になります。

ちなみにこの調査は、録画視聴などは含んでいません。ですから、録画番組まで含めると少しは違った結果になるかもしれません。

いまだに長時間テレビを見ている人は多い

日本人はテレビを徐々に見なくなる傾向にはあるようですが、いまだに長時間テレビを見る人は多いようです。実は、個人的に興味深かったのは、この点でした。

記事からちょっと引用してみましょう。

5年前と比べ、「長時間視聴」(4時間以上)が40%から37%に減る一方

1日にテレビを4時間以上見る人が、4割近くいると言うのです。しかも、この調査はテレビをリアルタイムで見ている人の調査です。つまり、録画した番組を見た時間は、この4時間には含まれないのです。

個人的には、最近は、テレビをリアルタイムで見ることはほとんどなくなりました。よほど大きなスポーツイベントでも無い限りは、テレビを見るにしても録画ばかりなのです。

テレビ離れなどと言いながら、一部の人の生活の中には、テレビがしっかり入り込んでいると言うのが実態なのですね。生活に入り込む度合いが、少し減ったに過ぎないわけです。

テレビを全く見ない層は着実に増えている

いまだに1日4時間以上もテレビを見る人が多数いる一方で、テレビを全く見ない人も増えてきてはいるようです。

特にテレビを見ないのは20代で、16%もの人が「ほとんどまったく見ない」のだそうです。5年前は8%だったそうですから、倍増しているということですね。

ちなみに、30代も「ほとんどまったく見ない」人が増えているようです。こちらは5年前の8%から13%になっています。

この調査は5年ごとに行われる調査であることを考えると、前回の調査で20代だった人の半数は今回30代になっていると考えられます。そして、30代の13%という数字は前回の20代の数字に比べて明らかに高くなっています。

この2つの事実を考えると、5年前はテレビを見ていた層が、積極的にテレビを見なくなっていると考えて良いでしょう。テレビ離れの確実な証拠が突きつけられたと言う感じでしょうか。

このほかにも色々と調査が行われていますが、テレビ離れを裏付けるような結果がずらっと並んでいる印象です。

欠かせないメディアはネット

もう一つテレビ離れを示すような調査項目をご紹介しましょう。1番目に欠かせないメディアはどれかという問いに対して、16~19歳、20代、30代は、インターネットを挙げたのだそうです。ちなみに、これらの年代では、テレビは2位でした。

やっぱり、若い世代を中心に、テレビは絶対に必要なものではなくなってきているわけです。

ちなみに、新聞はどの年代でも不人気で、10%を超えるのは60代と70歳以上だけでした。最近、新聞社がネットニュースに力をいている理由がよく分かりますね。若い世代からは、新聞は絶対に欠かせないとは思われていないのです。


  1. テレビの視聴時間、初めて短くなる傾向に NHK研究所調査 
    産経ニュース 2015.7.7 []
  2. 「日本人とテレビ 2015」調査 結果の概要について []

スポンサードリンク

スポンサードリンク



関連した記事を読む

コメントは受け付けていません。