目先の利益のためにポリシーに反する是非?| 河野太郎の変節はテレビ拒否のロックミュージシャンがニコニコしながら紅白に出るようなものかな

改造安倍内閣で、河野太郎氏の入閣が発表されました。行革担当大臣のポジションです。

今回発表された人事の中では、個人的に一番面白かったものでした。笑ってしまうという意味の面白さですが。

政治家という人気商売で、今回の決断はプラスだったのでしょうか。それともマイナスだったのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。

魂を売ったみたいです

さて、河野太郎氏といえば、自民党の中では安倍政権に距離をとってきた人の1人です。特に原発再稼動に関しては、批判的なスタンスでした。どちらかというと、民主党に近いという印象の人です。

その彼が入閣するとなると、これまでの発言との整合性は取れるのでしょうか。ポリシーの一貫性を示すためには、そもそも最初から入閣を拒むべきではないのでしょうか。

彼の政策の是非はともかくとして、彼の政策を支持してきた人にとってはがっかりさせる態度ですよね。

しかも、河野太郎氏の安倍ポチぶりはそれだけではありません。これまで政権批判に使ってきたブログを一旦閉鎖し、その後はほとんどの記事を見れなくしたそうです。1 実際にチェックしてみましたが、過去の記事は見れなくしてありました。

完全に、魂を売ったと言われても仕方がない状態ですよね。

目先の利益を選択した

もちろん大臣になることは、政治家としてはそれなりにメリットになるでしょう。政治家として名前を売れますし、自分のキャリアにも箔が付きます。

それに、政治家として、大臣就任を一つの目標にしている人もいるでしょう。傍流にいる彼にとっては、千載一遇のチャンスだったのかもしれません。

このように考えると、今後の政治活動をする上で、必ずしもマイナスとばかりも言えません。

ただ、自分の行動の軸になる部分を自分で壊してしまったというデメリットは小さくなさそうです。少なくとも、今後も政治家を続けていくのなら。

紅白に出るロック・ミュージシャンみたいなもんか

最近は減りましたが、メディア嫌いを装っているロックミュージシャンが、紅白だけには出るという事がありましたよね。しかも紅白の番組中は、普段のイメージとは全然違い、必要以上にニコニコしていたりします。

今回の彼の行動は、それに近いような気がしました。政治家とミュージシャンは、人気商売という意味でも、近いのかもしれませんし。

そして、これに対するファンの感情という意味でも、近いものがあるでしょう。応援する人が大舞台に立てるといううれしさがあるとともに、今まで大事にしてきた部分が壊されたような感情を持つはずです。

こういう場合って、新しいライトな層のファンを得る一方で、今までの熱心なファンが離れたりもします。今回の入閣も、似たようなことになるのかもしれません。

今回の入閣はなお悪い

河野太郎氏のケースがなお悪いのが、今まで大事にしてきた部分を無かったことにしたという点でしょう。ブログ削除って、そういうことですよね。これって、今までの熱心な支持者に対する、結構な裏切りです。

ブログの削除が条件という、裏取引でもあったのでしょうか。見事に消されていますからね。

以上のように色々と考えてみましたが、今回の彼の行動は、どちらかというと政治家としてはマイナスであるように思います。今後何を発言しても、裏切りものであるという印象はぬぐえませんからね。人としての一貫性を疑う人もいるでしょう。

もちろん、彼自身も周囲のスタッフも、その程度のことは分かっているでしょう。政治家にとっては、それでも大臣の椅子が大事なのかもしれません。完全に、部外者には理解不可能ですけど。

まあ、個人的にはちょっと興味深いと思っているので、彼の動向は観察してみたいと思います。


  1. 河野行革相、ブログ再開
    時事通信 2015年10月9日 []

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