文章を書くときに気をつけるべきこと| 「例え」を使うときには、読み手が分かるかを意識しないといけない

文章を書くときの注意事項についてひとつ書きたいと思います。

何かの「例え」を使うのは、文章を書く上で便利な手法の一つです。陳腐な例ですが、「いじめっ子」と「いじめられっ子」を「肉食動物」と「草食動物」に例えたりしますよね。

最近では、肉食とか草食というのは、男性が恋愛に積極的かどうかの例えで使われるようですけどね。

植木等ですか?

でも、この例えというのは、使い方を間違えると逆効果になるようです。筆者の意図が分かりづらくなるだけでなく、文章自体も陳腐なものにしてしまいます。

Yahoo!ニュースを見ていたら、たまたまそんな例で、しかも極端なものを見つけました。ご紹介したいと思います。

韓国の外相の尹炳世という人は、朴槿恵に対してゴマをするのだそうです。その様を、次のように例えています。

かつて、植木等が映画「日本一のゴマすり男」で演じた主人公を、はるかに超越したような人物のようだ。1

適切な例えを用いないと悲惨なことに

おそらく本人は、この例えがかなり気に入っているはずです。でも、多くの読者には全く通じないでしょう。というのも、「日本一のゴマすり男」というのが、1965年の映画だからです。

1965年というと、現在50歳の人が生まれた年です。「日本一のゴマすり男」という映画は子供が見る映画では無いでしょうから、おそらくリアルタイムで見ているのは65歳を超えたような人たちでしょう。

この記事が書かれたのは夕刊フジで、対象とする読者の年齢が比較的高めなのは間違いないとは思います。それでも、この映画は例えとして古すぎます。

もちろん、植木等がどんな映画に出ていたのか、なんとなく知っている人は多いとは思います。でも、やっぱり、例えとしては弱いですよね。わざわざこの一文を入れる意味がどこにあったのかと思うわけです。

世代が違うと全く通じないことも

今回の例もそうですが、例えというのは世代が違うと全く通じないこともあります。歌の歌詞とかドラマの台詞などは例えで使われやすいですが、注意が必要だということですね。

それにしても、植木等を持ち出したのは、一体何歳の人なのでしょうか?どこかの新聞社か何かを退職した後に、夕刊紙で記事を書いている人なのかなあ。

そして、この例えをの使用を止める人はいなかったのでしょうか。不思議です。

  1. 朴大統領ついに“側近”外相切り? 日韓首脳会談「失敗」で責任転嫁か
    zakzak 2015.11.11 []

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