前のページからの続きです。
前のページでは、3,000万円の売り上げがどう分配されるのかをざっくりと見ました。このページでは、作詞家や作曲家の取り分がどうなるのかといったあたりから見ていきましょう。
そして最後に、高橋みなみが音楽活動を続けらえるのかどうか考えてみましょう。
作詞家・作曲家の取り分
それでは、作詞家・作曲家の取り分はどうなっているのでしょうか。実はこれは、前のページで見た著作権使用料があてられます。
著作権使用料は、売り上げの6%の額と決まっています。このうちの6%が、JASRAC に支払われます。そしてその残りが作詞家・作曲家・レコード会社で分けられるのです。
要するに、6%の94%が作詞家・作曲家・レコード会社で分けられるわけですね。全体の5.64%に当たる額です。
一般的には、この額をレコード会社50%、作詞家25%、作曲家25%で分けることが多いようです。今回もこの配分だったとすると、レコード会社の取り分が84.6万円(=3000×0.0564×0.5)となります。
つまり、前のページで見た1,550万円に加えて、この84.6万円もレコード会社の取り分となるわけですね。まあ、今回の場合は、焼け石に水でしょうけど。
次に作詞家・作曲家の取り分ですが、それぞれ42.3万円(=3000×0.0564×0.25)となります。
ただこの額は、アルバム全体の作詞・作曲に対する印税です。1曲あたりに直すには、さらに曲数で割らないといけません。
今回のアルバムは12曲入りのようですから、1曲あたりの作詞・作曲印税は3万5250円(=42.3÷12)となるわけです。
少な。
ここから事務所が抜いていく
実はこれだけではありません。作詞家や作曲家は、事務所に所属していますよね。となると、印税の2割から5割は事務所に取られてしまうのです。
今回の作詞家・作曲家は大物が多いです。ですから、事務所との力関係で、事務所の取り分は2割程度かもしれません。だとしても、作詞家・作曲家の取り分は3万円を割ってしまうのです。
この額だと、次は書きたいとは思わないかもしれませんね。おそらく、これ以上売利上げが伸びる可能性は小さいでしょうから。
もう、サラリーマンの1か月の小遣い程度の額ですよね。このくらいで有名人に曲を作ってもらえるのなら、頼んでみたくなりませんか?
高橋みなみは音楽活動を続けられるのか?
ここまで書いてきたように、高橋みなみのソロデビューは惨憺たる状況です。この状況で今後も音楽活動が続けられるのでしょうか。
一応1万枚程度は売れるのなら、細々と音楽活動を続けることは可能かもしれません。細々で良ければ、CDを出し続けることも可能でしょう。
でも、AKB元総監督の肩書があると、細々とというわけにもいきにくいですよね。彼女としても、違う見込みがありそうな仕事を選ぶでしょう。
そうなると、今後売り上げが伸びる可能性があるのかという話になってきます。売上が伸びるのなら、続けるという選択肢も一応無くはありません。
ですから、レコード会社が今後に期待できると判断すれば、当面は赤字覚悟でCDを出し続けるのかもしれません。さもなくば、もうCDリリースは無い可能性も否定できないのです。
さすがに1回の結果だけで判断しないとは思いますが、長期的な見通しは厳しそうですね。
いや、今回の結果を見ると、これでおしまいという事もあるのかも。
スポンサードリンク
スポンサードリンク