分かりやすいキャチコピーを作ってそれを連呼するというのは、古くから良く使われる宣伝の手法ですよね。でも、この方法だと、細かい部分がなかなか伝わりづらい事があります。あるいは、細かい部分をごまかすためにこういう手法が使われるのかもしれません。
最近だと、「安倍政治を許さない」というのが顕著な例でしょうか。流行語大賞にもノミネートされていましたし。
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何に対して怒っているのかさっぱり分からない
この言葉を聞くと、この人たちは安倍内閣に対して怒っているのだろうなあというのは伝わてきます。でも、具体的に何に対して怒っているのか、さっぱり分かりません。
ネットで調べれば何か見つかるかと思い「安倍政治」などで検索してみましたが、なかなかしっくりくる説明がありませんでした。彼らは何に対して怒っているのでしょうか。
安倍政治の成果は簡単に見つかります
少なくとも、安倍政権というのは、一定の評価はされているはずです。そうでなければ、こんな長期意見にはならないですからね。
具体的に言うと、経済政策に関しては、一定の成果をあげているはずです。株価は上がりましたし、雇用も改善しています。100点というほど素晴らしいわけでもありませんが、合格点は与えられるレベルでしょう。
この経済政策が許せないとしたら、「株価が上がるのが許せない」とか「失業率が下がるのが許せない」という話なのでしょうかねえ。ちょっと理解しづらいものがあります。
その他の主張が許せないなら個別に批判すればいい
「憲法を変えるのが許せない」といっている可能性もありますね。まあ、これだったら、ある程度は納得できるかな。
個人的には、初めに護憲ありきというのは、思考が硬直過ぎるのではないかと思っています。ただ、護憲が何よりも大事な人にとっては、安倍政権の主張は許し難いでしょう。
でも、それなら「憲法改正は許せない」で良いはずですよね。安倍内閣の仕事の中で、憲法改正は、数あるメニューの一つにすぎませんから。
このように具体的な問題があるのなら、安倍政治を許さないなんて言い方はしないで、個別に批判した方が良いはずですよね。
「もりかけ問題」は何が問題なのか分からない
あるいは、いわゆる「もりかけ問題」が許せないのでしょうか。
でも、半年も追及しているのに、首相が関与したという証拠は全く出てきていないんですよね。忖度があったから首相が悪いなんて言う、意味が分からない批判までしています。
「もりかけ問題」で許さないと言われても、何を許さないのかさっぱり分かりません。これが問題だというなら、首相が関与している証拠の一つでも先に出すべきでしょう。
この問題に関しては、自民党や安倍政権が嫌いという人たちが、揚げ足取りのために批判しているとしか思えないんですよね。少なくとも、「安倍政治を許せない」なんて大声を張り上げる話だとは思えません。
具体的な攻撃ポイントが見つからないのでは
結局のところ、具体的に批判するものに乏しいので「安倍政治を許さない」という抽象的な表現が使われている気がしてなりません。でも、これだと、多くの人に共感を得られるというわけにもいかないでしょう。単なる出来の悪いスローガンです。
実際、野党各党の公約を見てみても、抽象的なものが多い印象です。
より正確に言うと、希望の党と立憲民主党の経済政策・成長戦略は、まだ煮詰まっているようにはみえません。はっきり言って荒唐無稽に感じます。
共産党は具体的な政策を出していますが、理想論が並べてあるだけで現実的ではありません。維新の会は自民党と方向性が近く、「安倍政治を許さない」なんて言っていませんしね。
やっぱり、具体的な攻撃ポイントが定まらないから、「安倍政治を許さない」という抽象的なスローガンで煽っているだけのような気がしますね。
あ、そうそう。「安倍政治を許さない」と言っている野党にも、具体的な攻撃が必つだけありました。「消費税増税の凍結」これは筋が通った批判です。
でも、旧民進党の皆さんって、財政再建が大事だから断固増税すべきって言い続けていたんですけどね。こっそり訂正して、昔の主張は無かったことにするのでしょうか。それとも、看板を掛け変えたから、昔の主張はリセットされちゃったのかな?
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