朝日新聞の信頼度・影響力は下がったと言われていますが、実際にどの程度落ちているのでしょうか?

個人的に興味を持っているのが「大マスコミはどの程度の影響力を持っているか」です。これまでも、ここで何度か話題にしてきています。

最近は、以前ほどの力を持っていないと主張する人も増えてきました。私自身もそのように感じます。

しかし、その一方で、モリカケ問題がかなり話題になったのも事実です。

何の証拠が無くても内閣支持率を大きく下げられるマスコミ

はっきり言って、モリカケに関しては、何の具体的な証拠も挙がっていません。率直に言って、作られた「事件」という印象しかありません。

それにもかかわらず、半年間「問題だ問題だ」と騒ぎ続けると、かなりの影響が与えられるとも考えられるわけですね。実際、一時的とは言え、内閣支持率が大きく下がりましたから。

私の常識で考えると、半年騒いでも何も出てこなければ、マスコミは無能だと判断されても仕方が無いと思うんですけどね。だって、何も無いのに騒いでいたのか、証拠を全く見つけることが出来なかったかのどちらかですから。

この辺りは、世間の感覚は少し違うようです。

選挙をやったら全く影響力が無かったマスコミ

とは言え、2017年の衆院選で、モリカケ問題は国民の投票行動に、ほとんど影響を与えませんでした。なにせ自民党は、前回の衆院選よりも議席を増やしましたからね。

結局、マスコミにできたのは、一時的に内閣支持率を下げる程度のことだけだったのです。要するに、一定の影響力は持っているものの、力がある内閣を潰せるほどの影響力は無いというのがマスコミの現状でしょう。これが、もっと弱い政権なら、どうなっていたか分かりませんが。

ところで、マスコミの影響力を数値的に確認するのは、ちょっと難しいところがあります。単純に視聴率が下がったから影響力が落ちたとも言えません。また、ネットの力がどの程度影響しているのかも、測定するのが難しいでしょう。

ただ、一つ分かりやすい形で確認する方法があります。雑誌の部数の変化を調べるのです。

本当にマスコミの影響力が減っているのなら、雑誌の部数にも影響を与えているはずでしょう。だって、お金を出して情報を買う人が減ったという事ですからね。

もっとも最近は、雑誌の部数自体が減少傾向にあります。ですから、その点は考慮しないといけませんけどね。

朝日新聞系の週刊誌の部数は激減

まず、朝日新聞系の週刊誌である週刊朝日とAERA の印刷部数をチェックしみましょう。実は、この部数を調べると、すごいことが分かります。

というのも、2008年と2017年(いずれも4月から6月の平均)の印刷部数を比較すると、部数が半分以下に落ちているのです。具体的には、次のような感じで推移しています。

AERAと週刊朝日の部数(4月から6月平均)

雑誌が売れなくなっているとはいえ、通常はここまでの部数減はありません。例えば、日本で一番売れている雑誌と言われる週刊少年ジャンプは2008年から2017年の間で、印刷部数が66%まで減っています。あるいは、FRIDAY の2017年の部数は2008年の67%です。

どちらも大きく減っているのは事実ですが、3割ちょっとの減少です。週刊朝日やAERA 程の減少率ではありません。なにせ、部数が半分以下ですからね。

左派系だから大きく減っているかというと、必ずしもそういうわけではありません。サンデー毎日は2008年との比較で64%までしか落ちていません。週刊少年ジャンプやFRIDAY よりちょっと多い減少率という程度です。

でも、週刊プレイボーイは結構部数を落としていますね。2017年は2008年比で53%まで部数が減っています。

やっぱり、総じて、左派系の雑誌が厳しいのかもしれません。その中でも、朝日系はダントツで影響力を失っていると思われます。

保守系の雑誌はSAPIO が健闘している

ちなみに、保守系の雑誌はSAPIO が意外と健闘しています。2017年の部数の2008年比で見ると、79%と大幅な減少はしていません。ただ、保守系なら売れているかというと、そういうことでも無いようです。2017年のVoice の印刷部数は2008年比で60%といったところです。SPA! に至っては、52%まで落ちていました。

まあ、それでも、調べた範囲では、週刊朝日やAERA ほど悲惨なことになっている雑誌はありませんでしたけどね。ただ、右も左も、基本的に部数は落としているようですね。中でも朝日系の2誌は悲惨なことになっていると。

ところで、AERA って、SAPIO よりも売れていないのですね。電車の中刷り広告でよく見るから、もっと売れている雑誌なのかと思いました。

AERA は多分赤字でしょうね

ちなみに、最近のAERA は、1号あたりの印刷部数が8万部台で、1冊が410円です。単純に2つの数字をかけると、1冊当たりの売上は3,280万円にしかなりません。

率直に言って、この程度の売上だと、黒字が出るとはとても思えません。というのも、この金額から小売店や印刷所などの取り分が引かれるわけですから。流通コストもありますし。

もちろん、雑誌の場合は、広告収入があるんですけどね。それを加味しても、黒字化は厳しいような。

朝日の影響力はえげつないほど落ちている

雑誌全体の部数が減っていることから、既存マスコミの影響力は確実に落ちているのでしょうね。ただ、その中でも、SAPIO のように検討しているところもあります。

一つ確実に言えるのは、「朝日」というブランド価値が以前ほどは無いという点です。何せ半分以下ですからね。その減り方は、かなりヤバいレベルです。

しかも、AERA や週刊朝日といった雑誌の場合は、図書館などでも買ってもらえるわけです。それを含めてこの減少率というのは、そうとうマズい。

週刊誌がこんな感じだと、本体の朝日新聞もそうとうヤバい状況でしょうね。新聞の場合はいわゆる押し紙が酷いらしいので、正確な部数は資料がありませんけど。

朝日新聞はいまだに感じが悪いほど偉そうですが、実は上層部は焦っているのかもしれません。

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