以前書いたように、起業のための資金を投資信託の積立で準備するのは賢い選択の一つです。自動的にお金が貯まっていくので、意志の弱い人でもまとまったお金を準備できるからです。
また、投資信託の場合は、NISA や「つみたてNISA」のような制度も利用可能です。税制的に見ても、有利な貯蓄方法であるという事ですね。
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投資信託は何千本もあります
ただ、投資信託の積立でお金を貯める場合、大きな問題があります。どの投資信託を使って積立てるかを決めないといけないのです。
現在、日本では、数千本もの投資信託が売られています。積立可能な投資信託だけに限っても、千本以上は存在するでしょう。
その中から、何本かを選んで積立てるのは、なかなか難しい作業に思えます。まあ、一本一本選ぶというわけにはいきませんよね。
基本は国内外の株式インデックスファンドを積立て
投資信託を選ぶときの基本は、まず国内株式のインデックスファンドと、外国株式のインデックスファンドを一本ずつ選ぶことです。この2本がポートフォリオの軸になります。
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■ インデックスファンドって何?
インデックスファンドというのは、指数に連動する投資信託の事ですね。日本株のインデックスファンドだったら、日経平均株価指数やTOPIX に連動するインデックスファンドなどがあります。
連動というのは、同じ比率で動くという意味で理解しておくといいでしょう。例えば、日経平均に連動するインデックスファンドでしたら、日経平均が1%上がれば、インデックスファンドの基準価額も1%上がるといった具合です。
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日本株に関しては、TOPIX に連動するものが良いでしょうね。日経平均に連動する投資信託よりも、分散が上手くいっているはずです。
外国株式のインデックスとしては、例えばMSCIコクサイ・インデックスというのがあります。これは、日本以外の先進国の株式の指数です。これに連動するインデックスファンドを買うと良いでしょう。
TOPIX に連動するインデックスファンドも、MSCIコクサイに連動する投資信託も、数多く存在します。その中から、積み立て可能で信託報酬を安い投資信託を選ぶのが基本でしょう。それぞれ1本ずつ、1対1の比率になるように積立てます。
リスクを取れる人なら、全額をこの2本の投資信託で積立てもいいでしょう。月々の積立額の総額が4万円なら、国内株式のインデックスファンドに2万円、外国株式のインデックスファンドに2万円といった形で積み立てるのです。
投資信託の積立をするなら、SBI証券をお勧めします。積立可能な投資信託が多いですし、顧客満足度も高い証券会社です。もちろん、既に口座を持っている銀行などでも良いのですが、銀行だと手数料の低い投資信託の品ぞろえが悪い事も多いです。まあ、特に抵抗が無ければ、主要な投資信託はほとんどそろっている大手のネット証券が良いと思いますよ。
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リスクを取りたくない人は定期積金などで調整
とは言え、大きなリスクを取りたくないという人もいるでしょう。そういう人は、定期積金などを使ってバランスを取ることをお勧めします。例えば、月々4万円の積立なら、国内株式に1万円、外国株式に1万円、定期積金に2万円などといった形にするのです。
こんなふうにすれば、全額を投資信託に回すよりも、リスクは小さくなります。これでも嫌だという人は、投資信託を5,000円にすれば良いわけです。
リスクを下げるという目的でしたら、定期積金の代わりに、国内債券の投資信託でも良いのですけどね。国内債券にもインデックスファンドはありますし。
ただ、国内債券の期待リターンを考えると、わざわざ手数料を払ってリスクを通って投資信託を買うことも無いように思います。
元本保証の商品としては、本来は、金利変動型である10年物の個人向け国債がお勧めです。でも、個人向け国債は積立が出来ないんですよね。
それだったら、定期積金で良いのかなあという感じです。
外国債券は含めなくても大丈夫です
ちなみに、分散投資としては、外国債券を含めることを提案している人も多いようです。日本株、外国株、外国債券、国内債券で分散するわけですね。
ただ、山崎元さんが検証したところによると、外国債券を含めてもリスクが下がらないようです。外国債券は期待リターンが小さいので、リスクが下がらないなら組み込まなくても大丈夫です。というか、組み込まない方が選択として正しいでしょう。
株式投資は公的年金の運用でも使われています
ちなみに、ご存知の方が多いと思いますが、公的年金の運用では国内外の株式や国内外の債券で運用されています。ですから、国内外の株式の投資信託で運用するのは、公的年金の運用と大差がないわけです。つまり、それほど大きなリスクがあるわけではありません。
もちろん、全部株だけで運用すると、それなりにリスクはあるんですけどね。定期積金を組み合わせることで、リスクを下げることが出来ます。
どうしてもリスクを取るのが嫌なら、定期積金だけでも良いですしね。まあ、個人的にはお勧めしませんけど。
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